
「大事」と「大切」の違いは?
「大事」と「大切」はどう違う?
「家族は私にとって大事です。」
「家族は私にとって大切です。」
どちらも自然な日本語です!
「大事」と「大切」は意味がとてもよく似ていて、
どちらも英語では "important" などと訳されることがあります。
では、この2つはいつでも同じように使える???
実は、少し違います!
ポイントは・・・
「重要だ」と考えているのか
それとも
「価値がある・失いたくない」と感じているのか
という違いです♪
「大事」
「大事」は、
それが重要である
それを軽く考えてはいけない
という意味でよく使われます。
例えば・・・
日本語を上達させるには、毎日使うことが大事です。
これは、
毎日日本語を使うことは、日本語を上達させるために「重要だ」ということですね!
他にも、このような例があります。
試験では時間配分が大事です。
仕事ではコミュニケーションが大事です。
健康のためには、よく寝ることが大事です。
このように「何かをするために重要・必要なこと」について話すとき、
「大事」がよく使われます!
「大切」
「大切」は、
自分にとって価値がある
失いたくない
守りたい・丁寧に扱いたい
という気持ちを表すことが多い言葉です。
例えば・・・
これは祖父からもらった大切な時計です。
この時計は、単に「重要な時計」というだけではないですね。・・・そんな気持ちが感じられますよね!
他にも、このような例があります。
家族は私にとって大切な存在です。
これは学生時代の大切な思い出です。
友達からもらった手紙を大切にしています。
人や思い出、物などに対して、「自分にとって価値があるから、失いたくない」
という気持ちを表すとき、「大切」がよく使われます!
「大事な話」と「大切な話」は何が違う?

ここで、同じ「話」という言葉を使って比べてみますね。
例えば、会社で上司から・・・
「ちょっと、大事な話があるんだけど。」
と言われたら、どう思いますか?
普通、「仕事について何か重要な話があるのかな?」と思いますよね。
「大事な話」は、
・内容が重要な話
・ちゃんと聞かなければならない話
という意味になりやすいです。
例えば・・・
明日の会議について大事な話があります。
進路について大事な話があります。
こんな使い方をしますよね~。

次は、女性から・・・
「大切な話があるんだけど…。」
と言われたら、どう思いますか?
「大事な話」とは少し印象が違いますよね?
「大切な話」には、単に情報として重要というだけでなく、
・自分にとって特別な意味がある
・自分の気持ちに関係する
というニュアンスが出やすくなりませんか?
例えば・・・
家族に大切な話をした。
今まで言えなかった大切な話を彼女にした。
こんな使い方をしますよね~。
もちろん
「大切な話」が重要な話であることもあるし、
「大事な話」に話す人の強い気持ちが入っていることもあると思います。
でも、基本的な違いは上に書いたことになりますね。
「大事」と「大切」置き換えはできる?
「大事」と「大切」は、置き換えると不自然になる場合があります。
例えば・・・
○ 試験で大事なポイントを説明します。
△ 試験で大切なポイントを説明します。
「ポイント」は「重要な点」という意味なので、
「大事」を使ったほうが自然な感じがします。
同じように、
「大事な試験」「大事な会議」「大事な仕事」「大事な決定」など
「重要性」が問題になるものには「大事」がよく使われますね!
一方、
「大切な人」「大切な家族」「大切な思い出」「大切な宝物」などは
「大切」と相性がいいと思います!
そこには「自分にとって価値がある」「失いたくない」「守りたい」という
気もちが感じられるからです♪
でも、どちらも使える場合は多いです!
ここが「大事」と「大切」の難しいところですね~。
〇家族は私にとって大事です。
〇家族は私にとって大切です。
どちらも自然ですよね!
でも、意味が少し違うんですよね。
家族は私にとって大事です。
⇒家族は自分にとって重要な存在だ。
家族は私にとって大切です。
⇒家族は自分にとって価値のある、失いたくない存在だ。
「大切」のほうが、愛情や思い入れが感じられませんか?
今、これを書いていて思ったんですが、「~にする」をつけて
「大事にする」と「大切にする」にしたら、同じ意味じゃないですか?
どちらも「価値のあるものとして扱う」という意味ですよね?
この2つ、違いはあるけど、実際の日本語では意味が重なる部分もあるようですね!
「重要」
さっきから「重要」っていう言葉がたくさん出てきていますよね。
「重要」も「大事」「大切」と同じように、英語でimportantと訳されます。
「重要」は「物事の中で大きな意味や影響を持っていること」を表します。
「大事」と意味がよく似ていますが、「重要」のほうが客観的で硬い表現です。
例えば・・・
明日の会議は重要です。
明日の会議は大事です。
どちらも自然です。
でも、
「重要です」⇒仕事・組織などにとって重要であることを客観的に述べている
「大事です」⇒話す人が「これは大事だ」と判断している感じが出やすい
という違いがあります。
「重要」は、説明文やニュース、ビジネスなどの少し硬い場面でよく使われる印象!
「重要な問題」「重要な情報」「重要な役割」…硬い印象ですよね!
「大切」とは、違う感じがしますね。
家族は私にとって大切な存在です。
家族は私にとって重要な存在です。
「大切な存在」⇒愛情、思い入れ、「失いたくない」という気持ちを感じる
「重要な存在」⇒その人が自分にとって大きな役割や意味を持っている
文法的には正しいけど、この場合はやっぱり「大切」のほうがいいですね!
この文はどうですか?
これは亡くなった祖父からもらった重要な時計です。 ?
少し不自然じゃないですか?
この文の場合、伝えたいのは、時計の「重要性」ではなく、
「自分にとって特別な価値がある」「失いたくない」という気持ちですもんね。
日本語って難しいですね。
以上、「大事」と「大切」の違い+「重要」との違いでした!
『日本語誤用辞典』
外国人学習者の誤用は、貴重な財産です。
日本人にはわからない日本語の難しさを教えてくれます。
この辞典、読み物としてもおもしろいです♪